アートメイクとは?
アートメイクは近年浸透しつつある医療用のタトゥーです。
専用のマシン、針を用いて、皮膚に着色していきます。
コスメティックな目的が殆どで、当院でも眉毛やリップ、アイライン等を施術される方が多くいらっしゃいます。
パラメディカルアートメイクというジャンル
パラメディカルアートメイク(正式名ではパラメディカルピグメンテーションと呼ばれる)は、乳がんの手術で乳輪乳頭を失った方、脱毛症、手術やケガで傷あとが残ってしまった方など、『疾患による外面的な問題』をアートメイクの技術を用いて解決する技術です。
※パラメディカル:医療補助という意味
当院はクリニックで行うアートメイクを岡山で始め、10年近くの歴史があります。さらにアートメイクの可能性を形成外科領域にも広げたいと考えほぼ同時期からパラメディカルアートメイクを導入し、以来多くの施術を実施してきました。
今ではアートメイクを行っているクリニックも多くなりましたが、パラメディカルアートメイクをしている施設はそれほど多くありません。理由は専用の技術と知識が必要な事や、それぞれの問題の元となる疾患を正しく診られる医師が常駐していないことが理由に挙げられます。
当院はパラメディカルアートの専門研修済の看護師と、乳腺外科、形成外科のそれぞれの専門医が、術後の経過やアートメイクの適応、その他の選択肢も考えながら適切にアドバイス致します。
乳輪(ニップル)再建はアートメイクで可能
当院では乳がん術後で乳房再建手術を行っていますが、乳輪が無い人に対しては殆どアートメイクによる再建をお願いしています。手術が不要で手軽に行え、かつ美しく仕上がります。
アートメイクによる乳輪再建のメリット・デメリット
メリット
① 手術が不要
皮膚移植による乳輪再建は会陰部等、皮膚の色の濃い箇所の皮膚切除や乳輪部の包帯固定がしばらく必要で、入院ですることも多い方法です。アートメイクは手術の必要がなく、1~2時間の施術時間で日帰りが可能です。
② 反対側の乳輪の色、形に限りなく近づけることができる
乳輪の色、形やフチの自然なぼやけ加減、モンゴメリー腺(乳輪の小さな突起)がアートメイクで再現することができます。
③ 乳頭も再現することができる
乳頭は手術で作ることも可能ですが、3D技術を用いたアートメイクで立体的な陰影をつけることで、乳頭があたかも存在するかのようにデザインすることができます。手術は極力避けたい方には良い選択肢です。
デメリット
①1回では仕上がらないことが多い
色を入れた直後は濃く、1か月ぐらいで少し薄くなり定着します。定着具合は人それぞれなので慎重に色を入れていくので、人によっては2回もしくは3回の施術が必要になる事があります。
②だんだん薄くなる
アートメイクは本来、眉など時代で流行が変わっていくものを対象にするため、永久的な刺青ではありません。
パラメディカルアートは深い箇所にも色を入れていくため比較的長期間持ちますが数年で薄くなっていくことが多いのでその場合は色を追加で入れます。河田外科形成外科では2度目以降の料金をお安く設定しています。
③自費診療
保険非適用なので自費診療です。その分パラメディカルアートメイクは料金を抑えて実施しております。
▷料金表
現在2名(今後4人になる予定!)のパラメディカルの資格を取得した専属のアートメイク看護師が在籍し、日々施術を行っております。
パラメディカルアートメイク、気になる方は是非ご相談下さい。
文責:河田外科形成外科 乳腺外科 河田健吾