ニキビ(尋常性ざ瘡)は出口が詰まりふくれた皮脂腺にニキビ菌(アクネ桿菌)が感染を起こした状態です。
ニキビ跡は、「赤み」や「凹凸」に分類されますが、ニキビがおさまって半年以上経っても赤い色が残る場合や肌の凸凹が気になる時は、治療が可能です。
自己流のケアではかえって悪化や跡が残るリスクもあり、ニキビ・ニキビ跡にお悩みの方は一度診察にお越しください。症状に応じた治療をご提案します。
ニキビ跡についてはこちらもご参照下さい☞ Dr’Sコラム キズあと、ニキビあとの治療
ニキビ治療は保険診療を優先に治療を行います。ご希望や状況に応じて自費診療の選択肢もございます。凹凸のあるニキビ跡の治療は自費診療です。
保険外の治療法については、あくまでも患者様のご希望があり、医師が必要と判断した場合にご提案します。
ニキビ治療は続けることが大切です。まずは3ヵ月~6か月を目標に治療を継続しましょう。途中で治療をやめてしまうと、再発のリスクがあります。
根気強く治療を続けることで、ニキビができにくい肌を目指すことができます。
目次
保険診療を優先としますが、重症のニキビや成人以降のニキビで難治性の場合やできるだけ早く治したい場合、肌質全体を良くしたいときなど、保険外治療の選択肢もございます。
当院では様々なメニューをご用意しています。
薬剤で古い角質を除去して毛穴のつまりを改善。ターンオーバーを促します。皮膚の新陳代謝を促すことで、にきび改善の一助となります。イオン導入・エレクトロポレーションを併用するとより効果的です。
ビタミンCは人体では生成することができないにも関らず、人体での様々な生化学反応に欠かせない補酵素です。 そのため、少量では生体維持のために消費されてしまいます。ビタミンCを大量に取り入れることで、美容・アンチエイジング・疲労回復、にきびの改善などの多岐に渡る効果を期待することが出来ます。
ビタミンAの一種で、皮脂の分泌を抑える作用、アクネ菌に対する抗菌作用、抗炎症作用に優れた効果があります。
中等度~重度のニキビ治療に対し欧州や米国の治療ガイドラインで高いレベルで推奨されており、全世界で30年以上の使用歴があります。使用した90%以上の患者様で改善が見られ、再発率は30%以下という報告があります。
個人差はございますが、16~24週間ほどで効果が現れます。基本的に6ヶ月を1クールとして内服を終了します。皮膚の状態や副作用の有無を診察して、ニキビの改善が乏しい場合には増量します。
副作用について理解し正しく使用していただくこと、定期的な血液検査を受けて頂くことを前提に難治性ニキビ治療薬として当院ではイソトレチノインを処方しています。
※薬の効果には個人差があります。投薬によって症状が改善しないこともあります。
(1)他治療との併用
イソトレチノイン中に刺激のある治療をすると、シミや色素沈着ができやすいリスクがございます。当院の代表的な施術との以下の通りです。
フォトフェイシャル、水光注射、ダーマペン、HIFU、RF ⇒ 3ヶ月は施術をお控え下さい。
炭酸ガスレーザー、ピコフォーカス、ピコトーニング、レーザーフェイシャル(YAGフェイシャル)、フラクショナル、シミ取りレーザー ⇒ 6ケ月は施術をお控え下さい。
以下の薬とは一緒に飲まないでください。
(2)テトラサイクリン系抗生物質
代表的な商品名:ビブラマイシン、ミノマイシン、ミノサイクリン、ミノペン
相互作用で頭痛の原因となる頭蓋内圧を上げる副作用が強くでることがあります。
(3)副腎皮質ステロイド剤
代表的な商品名:プレドニン、プレドニゾロン、セレスタミン
相互作用で骨を弱くする副作用が強く出ることがあります。
喘息の治療で使用される吸入のステロイド薬や、アトピー性皮膚炎の治療で使用される外用のステロイド薬は、併用しても問題ありません。喘息発作等の治療で行われる短期的なステロイドの点滴も問題ありません。
(4)フェニトイン
代表的な商品名:アレビアチン、ヒダントール
相互作用で骨を弱くする副作用が強く出ることがあります。
(5)ビタミンA
相互作用で副作用全般を増強させる恐れがあります。総合ビタミン剤にはビタミンAが入っているものが多いため、必ずパッケージを確認してください。ビタミンA以外のビタミンに相互作用はありません。βカロテンは摂取して問題ありません。ビタミンAを気付かずに短期間飲んだくらいでは、問題は起こりませんので心配いりません。
以下の方は「イソトレチノイン内服によるニキビ治療」を受けることができません。
(1)イソトレチノインを個人輸入している方
個人輸入は厚生労働省から禁止されています。当院では医師の責任の下で医薬品の処方と治療を受けることができる患者さんのみに診療を行っておりますので、ご了承ください。
(2)軽症ニキビの方
原則的に、保険治療でコントロールが困難な「難治性のニキビ」や、「中等症以上のニキビ」の方のみに適応があります。
(3)15歳未満の方
骨端線が閉鎖して、身長の伸びにくくなる可能性があります。
(5)精神疾患を患っている方
うつ病、統合失調症等の精神疾患を患っている方は、治療を受けることができません。既往があって現在完治されている患者さんは、診察の際に医師へご相談ください。
(6)妊娠中の方など
妊娠中、授乳中、または1年以内に妊娠の予定がある方は内服はできません。(胎児に影響を起こし奇形児が生まれるリスクが高まります)男性の場合も服用中は必ず避妊してください。
(7)レーザー脱毛、フラッシュ脱毛中の方
治療中は脱毛治療は不可です。内服中止後は3~6ヶ月間は脱毛を中断していただきます。
(8)アレルギーのある方
過去にイソトレチノイン製剤でアレルギーを起こしたことのある方、パラベン・大豆・ピーナッツアレルギーのある方は服用できません。
にきびに効果的であったり、皮膚の新陳代謝を促したりといった様々な効果のある波長の光線を照射します。にきび+肌質改善に効果的と言えます。また赤ら顔の改善も期待できます。
診察は予約不要です(ネットによる当日順番予約はご利用いただけます)
医師がお肌の状態を確認し適切な治療方法をご提案します。まずは診察にお越しください。
※20歳未満の方の処方は保護者の同伴を必要とします
内服薬の処方には、必ず医師の診察が必要です。
治療適応の方は、投与前採血(¥2,310税込)を行います。
初回は10錠の処方を行い様子をみます。問題なければ1ヶ月後、内服後も肝障害などの副作用がないことを確認するため定期的に血液検査を実施します。
個人差はありますが、内服終了後3~5年ニキビができにくくなります。
気になるほどの再発がある場合は、治療継続するか検討します。
1日1回、食後に服用してください。もし飲み忘れた場合には、当日中であれば、次の食事の後に飲むようにしてください。次の食事を食べない場合は、気づいたタイミングで飲んでください。前日に飲み忘れた分は、そのまま無視して飲まなくて構いません。例えば、1日1錠飲んでいる方で、前日の分を飲み忘れたからと言って、当日に2錠飲まないようにしてください。再発を防ぐためにも、できるだけ飲み忘れのないようにしてください。
10mg | 1錠 ¥440 |
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20mg | 1錠 ¥550 |
検査料 | ¥4,400 |
10mg 6ヶ月間服用
10mg 6ヶ月間服用
副作用は多岐に渡りますが、主に以下のようなものです。
(1)皮膚、口、鼻、眼の粘膜の乾燥
この副作用は代表的なもので、ほぼ100%の患者さんに起こります。乾燥によって皮膚炎、口角炎、口唇炎、鼻出血、ドライアイなどが起こる可能性があります。それに伴い、赤ら顔や鼻血もよく起こる副作用です。顔だけでなく体全体が乾燥しますので、保湿剤をしっかり使用していただきます。保湿対策を十分行うことによって、治療に耐えられないというほどの乾燥は起きません。
(2)骨、筋肉、関節の痛みや、頭痛、生理不順
頻度は低いですが起こりえます。特に頭痛は、頭蓋内圧を亢進させる作用があるため起こりえます。軽度のものは様子を見ても良いのですが、症状がひどいケースや吐き気などの他の随伴症状が出た場合には、危険なため中止しなければなりません。
(3)血液データの異常
肝機能障害、腎機能障害、膵機能障害、中性脂肪、コレステロール、血糖値、尿酸値の上昇、血球成分の減少や増加、CPKの上昇が認められることがあります。毎月血液検査でチェックしていきます。
(4)脱毛
2%~4%程度の患者さんに認められます。いきなりバッサリと髪が抜け落ちることはなく、抜け毛が多くなってきたかなという程度から始まりますので、中止すれば元に戻ることが多いですが、極稀に回復しない例も報告されています。
(5)重篤な副作用
視力低下、視野障害などの目の異常、急性膵炎、急性肝炎、潰瘍性大腸炎、クローン病、アナフィラキシーショック、スティーブンス・ジョンソン症候群、自殺衝動などが報告されています。
(6)催奇形性
女性には胎児の催奇形性という重大な副作用があり、イソトレチノイン内服における最大の問題点と言えます。従って内服中はもちろんのこと、内服中止後6ヶ月は必ず避妊を行っていただきます。
「ニキビ・ニキビ跡があることでいつも憂鬱」「自信が持てない」という声を非常に多くお聞きします。そのストレスが更なるニキビの要因になる…という悪循環を、当院のニキビ治療で断ち切りましょう。
炎症性のニキビに対しては、まずは保険適用の治療を。
なかなか改善しないニキビやニキビ跡には、イソトレチノイン治療やレーザー治療など保険適用外の治療も提案可能です。