ニキビは出口が詰まりふくれた皮脂腺にニキビ菌(アクネ桿菌)が感染を起こした状態です。
体質的な問題もありますが、睡眠不足や不摂生、ストレス、便秘など原因は様々です。自己流のケアではかえって悪化させてしまったり跡が残ってしまうこともありますので、ニキビ・ニキビ跡にお悩みの方は一度診察にお越しください。症状に応じた治療をご提案します。
ニキビ跡についてはこちらもご参照下さい☞ Dr’Sコラム キズあと、ニキビあとの治療
基本的に保険診療を優先に治療を行います。保険診療のみご希望の患者様に無理に保険外の治療法をご紹介することはありません。
保険外の治療法については、あくまでも患者様のご希望があり、医師が必要と判断した場合にご提案します。
様々な治療法はございますが、にきびのコントロールには「生活リズム」や「食生活」といった要素のコントロールも大変重要です。生活リズムを整えるなど日ごろからの生活習慣の見直しも必要です。
ニキビ治療は続けることが大切です。まずは3ヵ月を目標にお薬を塗り続けましょう。治療をやめてしまうと、ニキビがくり返しできてしまうことがあります。
根気強く治療を続けることで、ニキビができにくい肌を目指すことができます。
保険診療(外用薬や内服薬)の治療を第一優先とし経過を見ることが多いですが、重症のニキビや成人以降のニキビで難治性の場合や、ニキビ跡の色素沈着、凹み等は保険外治療の選択を提示することもございます。
薬剤で古い角質を除去して毛穴のつまりを改善。ターンオーバーを促します。皮膚の新陳代謝を促すことで、にきび改善の一助となります。イオン導入・エレクトロポレーションを併用するとより効果的です。
ビタミンCは人体では生成することができないにも関らず、人体での様々な生化学反応に欠かせない補酵素です。 そのため、少量では生体維持のために消費されてしまいます。ビタミンCを大量に取り入れることで、美容・アンチエイジング・疲労回復、にきびの改善などの多岐に渡る効果を期待することが出来ます。
マイクロニードルと高周波の熱エネルギーを組み合わせた美容治療です。肌の再生を促進し、ニキビ跡やシワ、毛穴の開きなどの肌の悩みに効果があります。
YAGという波長の長いレーザーをお顔に照射して、にきび菌の殺菌・皮膚の新陳代謝を促します。また、赤ら顔の改善にも効果的です。
肌にレーザーを点状照射して肌の再生を促す治療です。ニキビ跡や毛穴の開き、シワ、たるみ、くすみなどの肌トラブルの改善が期待できます。
難治性のニキビ治療薬のイソトレチノイン製剤はニキビ治療の内服薬として世界的に標準治療として用いられています。ただし、日本では厚生労働省の承認を受けてない薬剤ですので薬代、検査費用に保険は適用されません。
副作用についてきちんと理解して正しく使用していただくことを前提に難治性ニキビ治療薬として当院でも処方しています。
薬の効果には個人差があります。投薬によって症状が改善しないこともあります。
ニキビ治療薬(アクネトレント)はイソトレチノインというビタミンAの一種で、皮脂の分泌を抑える作用、アクネ菌に対する抗菌作用、抗炎症作用に優れているため、重症の炎症性ニキビに対して効果があります。
イソトレチノインは海外で、中等度~重度のニキビ治療に広く用いられ、欧州や米国の治療ガイドラインでは高いレベルで推奨されており、全世界で30年以上前から使用されています。
使用した90%以上の患者様で改善が見られ、再発率は30%以下という報告がありますが、残念なことに1~2%の患者さんには全く効果が認められないことがあります。
1日1回1錠を食後に内服し、治療開始後1ヶ月間は、約3割の患者様に一過性のニキビの増悪(好転反応)が認められます。個人差にはなりますが、16~24週間ほどで効果が期待できます。早い方では4~12週間で効果があらわれます。基本的に6ヶ月を1クールとして内服を終了します。
皮膚の状態や副作用の有無を診察して、ニキビの改善が乏しい場合には増量していきます。推奨用量は0.5mg~1.0mg/kg/日で、極量は2mg/kg/日です。
(1)レーザー治療との併用
光感受性を高めるお薬です。そのため、内服中に光やレーザーを受けると、シミや色素沈着の原因になります。当院の代表的な施術との以下の通りです。
フォトフェイシャル、水光注射、ダーマペン、HIFU、RF ⇒ 3ヶ月は施術をお控え下さい。
炭酸ガスレーザー、ピコフォーカス、ピコトーニング、レーザーフェイシャル(YAGフェイシャル)、フラクショナル、シミ取りレーザー ⇒ 6ケ月は施術をお控え下さい。
以下の薬とは一緒に飲まないでください。
(2)テトラサイクリン系抗生物質
代表的な商品名:ビブラマイシン、ミノマイシン、ミノサイクリン、ミノペン
相互作用で頭痛の原因となる頭蓋内圧を上げる副作用が強くでることがあります。
(3)副腎皮質ステロイド剤
代表的な商品名:プレドニン、プレドニゾロン、セレスタミン
相互作用で骨を弱くする副作用が強く出ることがあります。
喘息の治療で使用される吸入のステロイド薬や、アトピー性皮膚炎の治療で使用される外用のステロイド薬は、併用しても問題ありません。喘息発作等の治療で行われる短期的なステロイドの点滴も問題ありません。
(4)フェニトイン
代表的な商品名:アレビアチン、ヒダントール
相互作用で骨を弱くする副作用が強く出ることがあります。
(5)ビタミンA
相互作用で副作用全般を増強させる恐れがあります。総合ビタミン剤にはビタミンAが入っているものが多いため、必ずパッケージを確認してください。ビタミンA以外のビタミンに相互作用はありません。βカロテンは摂取して問題ありません。ビタミンAを気付かずに短期間飲んだくらいでは、問題は起こりませんので心配いりません。
以下の方は「イソトレチノイン内服によるニキビ治療」を受けることができません。
(1)イソトレチノインを個人輸入している方
個人輸入は厚生労働省から禁止されています。当院では医師の責任の下で医薬品の処方と治療を受けることができる患者さんのみに診療を行っておりますので、ご了承ください。
(2)軽症ニキビの方
原則的に、保険治療でコントロールが困難な「難治性のニキビ」や、「中等症以上のニキビ」の方のみに適応があります。
(3)15歳未満の方
骨端線が閉鎖して、身長の伸びにくくなる可能性があります。
(4)20歳未満の方
20歳未満の方は初診時には保護者の方と同伴でなければ、薬の処方はできません。再診時はご本人だけでも診察可能です。
(5)精神疾患を患っている方
うつ病、統合失調症等の精神疾患を患っている方は、治療を受けることができません。既往があって現在完治されている患者さんは、診察の際に医師へご相談ください。
(6)妊娠中の方など
妊娠中、授乳中、または1年以内に妊娠の予定がある方は内服はできません。(胎児に影響を起こし奇形児が生まれるリスクが高まります)男性の場合も服用中は必ず避妊してください。
(7)レーザー脱毛、フラッシュ脱毛中の方
治療中は脱毛治療は不可です。内服中止後は3~6ヶ月間は脱毛を中断していただきます。
(8)アレルギーのある方
過去にイソトレチノイン製剤でアレルギーを起こしたことのある方、パラベン・大豆・ピーナッツアレルギーのある方は服用できません。
(9)定期受診・検診の重要性
1クール6ヶ月間、1ヶ月に1回の検査が必要となります。従って、定期的な受診が困難な方には処方できません。
診察は予約不要です(ネットによる当日順番予約はご利用いただけます)
医師がお肌の状態を確認し適切な治療方法をご提案します。まずは診察にお越しください。
※20歳未満の方の処方は保護者の同伴を必要とします
内服薬の処方には、必ず医師の診察が必要です。
治療適応の方は、投与前採血(¥2,310税込)を行います。
初回は10錠の処方を行い様子をみます。問題なければ1ヶ月後、内服後も肝障害などの副作用がないことを確認するため定期的に血液検査を実施します。
個人差はありますが、内服終了後3~5年ニキビができにくくなります。
気になるほどの再発がある場合は、治療継続するか検討します。
1日1回、食後に服用してください。もし飲み忘れた場合には、当日中であれば、次の食事の後に飲むようにしてください。次の食事を食べない場合は、気づいたタイミングで飲んでください。前日に飲み忘れた分は、そのまま無視して飲まなくて構いません。例えば、1日1錠飲んでいる方で、前日の分を飲み忘れたからと言って、当日に2錠飲まないようにしてください。再発を防ぐためにも、できるだけ飲み忘れのないようにしてください。
1錠 | ¥550 |
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検査料 | ¥2,310 |
6ヶ月間服用
6ヶ月間服用
副作用は多岐に渡りますが、主に以下のようなものです。
(1)皮膚、口、鼻、眼の粘膜の乾燥
この副作用は代表的なもので、ほぼ100%の患者さんに起こります。乾燥によって皮膚炎、口角炎、口唇炎、鼻出血、ドライアイなどが起こる可能性があります。それに伴い、赤ら顔や鼻血もよく起こる副作用です。顔だけでなく体全体が乾燥しますので、保湿剤をしっかり使用していただきます。保湿対策を十分行うことによって、治療に耐えられないというほどの乾燥は起きません。
(2)骨、筋肉、関節の痛みや、頭痛、生理不順
頻度は低いですが起こりえます。特に頭痛は、頭蓋内圧を亢進させる作用があるため起こりえます。軽度のものは様子を見ても良いのですが、症状がひどいケースや吐き気などの他の随伴症状が出た場合には、危険なため中止しなければなりません。
(3)血液データの異常
肝機能障害、腎機能障害、膵機能障害、中性脂肪、コレステロール、血糖値、尿酸値の上昇、血球成分の減少や増加、CPKの上昇が認められることがあります。毎月血液検査でチェックしていきます。
(4)脱毛
2%~4%程度の患者さんに認められます。いきなりバッサリと髪が抜け落ちることはなく、抜け毛が多くなってきたかなという程度から始まりますので、中止すれば元に戻ることが多いですが、極稀に回復しない例も報告されています。
(5)重篤な副作用
視力低下、視野障害などの目の異常、急性膵炎、急性肝炎、潰瘍性大腸炎、クローン病、アナフィラキシーショック、スティーブンス・ジョンソン症候群、自殺衝動などが報告されています。
(6)催奇形性
女性には胎児の催奇形性という重大な副作用があり、イソトレチノイン内服における最大の問題点と言えます。従って内服中はもちろんのこと、内服中止後6ヶ月は必ず避妊を行っていただきます。
「ニキビ・ニキビ跡があることでいつも憂鬱」「自信が持てない」という声を非常に多くお聞きします。そのストレスが更なるニキビの要因になる…という悪循環を、当院のニキビ治療で断ち切りましょう。
炎症性のニキビに対しては、まずは保険適用の治療を。
なかなか改善しないニキビやニキビ跡には、イソトレチノイン治療やレーザー治療など保険適用外の治療も提案可能です。